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総合型選抜は併願できる?専願・併願のルールと出願スケジュールの組み方

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ProofPath編集部

総合型選抜の対策情報を発信。AI添削・活動ログ・第三者検証サービスを運営。

「総合型選抜は専願だから併願できない」は本当か

「総合型選抜って、他の大学と併願できないんですよね?」

受験生や保護者の方から、この質問を頻繁に受ける。結論から言うと、総合型選抜は併願できる大学のほうが多い。「総合型選抜=専願」という思い込みで選択肢を狭めている受験生が、毎年かなりの数いる。

ただし、すべての大学で併願できるわけではない。大学・学部によってルールが異なり、「専願」が条件になっている入試もある。併願のルールを正しく理解しないまま出願すると、合格取り消しのリスクさえある。

この記事では、総合型選抜における併願ルールの仕組みを整理し、併願パターン別の戦略、スケジュールの組み方、複数大学に出す志望理由書の差別化方法まで、実践的に解説する。


「専願」と「併願」の違い -- まず定義を押さえる

最初に用語を整理する。ここを曖昧にしたまま出願準備を進めると、後で取り返しがつかなくなる。

専願と併願の定義

専願(せんがん):合格した場合、必ずその大学に入学することを条件に出願する方式。他大学の総合型選抜や推薦入試と同時に出願することが禁止されている場合が多い。

併願(へいがん):複数の大学・入試方式に同時に出願すること。合格しても入学を辞退できる場合と、入学金の納入によって入学を確約する場合がある。

重要なのは、「専願」と書かれていても、一般入試との併願は認められているケースがあること。「専願」の定義自体が大学によって微妙に異なる。だからこそ、必ず募集要項の原文を確認する必要がある。

併願できるかどうかの見分け方 -- 募集要項の読み方

併願可否を判断する手順は3ステップ。

1
大学の公式サイトから「募集要項」のPDFをダウンロードする
2
「出願資格」「出願条件」の欄を確認し、専願・併願に関する記載を探す
3
記載が曖昧な場合は、大学の入試課に直接電話で確認する

募集要項で注意すべきキーワードは以下のとおり。

募集要項の「専願」関連キーワード一覧

| キーワード | 意味 | 併願の可否 |
|-----------|------|----------|
| 「合格した場合は入学を確約できる者」 | 専願。入学が条件 | 他の総合型・推薦との併願は不可 |
| 「本学を第一志望とする者」 | 実質的に専願。ただし他大学への出願自体は禁止していない場合もある | グレーゾーン。入試課に要確認 |
| 「併願を認める」 | 明確に併願OK | 併願可 |
| 特に記載なし | 原則として併願可と判断してよい | 併願可(念のため確認推奨) |
| 「他大学の総合型選抜との併願は認めない」 | 総合型選抜同士の併願は不可。ただし一般入試との併願は可 | 部分的に不可 |

最もよくある誤解が、「本学を第一志望とする者」という記載だ。これは「ここが第一志望です」と表明する条件であって、他大学への出願を禁止しているとは限らない。ただし、合格した場合に辞退すると高校に連絡が行く大学もある。学校推薦型選抜と混同しやすいポイントでもあるので、判断に迷ったら入試課に電話するのが一番確実だ。

併願パターン別の戦略 -- 3つの組み合わせを比較する

総合型選抜を軸にした併願パターンは、大きく3つに分かれる。それぞれのメリット・デメリットと、向いている受験生のタイプを整理する。

パターン1:総合型選抜 x 総合型選抜

複数の大学に総合型選抜で出願するパターン。併願可能な大学同士であれば、最も合格チャンスを広げやすい組み合わせだ。

before
メリット

  • 書類作成や面接対策のスキルが使い回せる
  • 1校の準備が、別の大学の準備にもなる
  • 合格チャンスが単純に増える

:::

After
**デメリット**
- 志望理由書を大学ごとに書き分ける必要がある
- 出願時期が重なると、書類の準備が物理的に間に合わない
- 面接日程が被るリスクがある

:::

向いている受験生: 志望理由書の執筆にある程度慣れている人。活動実績が複数の学部に通用する幅広さを持っている人。スケジュール管理ができる人。

注意点として、併願先は2〜3校に絞ること。4校以上に出願すると、志望理由書の質が下がる。各大学のアドミッションポリシーに合わせた書き分けが雑になるからだ。志望理由書を複数大学分書き分ける方法は、後の「書類管理術」のセクションで詳しく解説する。

パターン2:総合型選抜 x 一般入試

最もバランスがよく、多くの受験生に推奨できるパターン。総合型選抜で第一志望を狙いつつ、不合格だった場合のセーフティネットとして一般入試を準備しておく。

before
メリット

  • 専願の大学にも出願できる(一般入試は併願制限の対象外であることがほとんど)
  • 総合型選抜がダメでも、一般入試で再挑戦できる
  • 精神的な余裕が生まれる

:::

After
**デメリット**
- 総合型選抜の準備と一般入試の勉強を並行する必要がある
- 学科試験の勉強時間が圧迫される
- 9〜11月は総合型選抜に集中するため、一般入試の勉強が一時的に止まる

:::

向いている受験生: 学科の成績がある程度あり、一般入試でも戦える学力がある人。「総合型選抜で全落ちしたらどうしよう」という不安を抱えている人。

このパターンを選ぶ場合、最も大事なのは9月までに総合型選抜の書類を完成させること。10月以降は面接と一般入試の勉強に集中する必要があるからだ。スケジュールの組み方は総合型選抜はいつから準備すべきかで詳しく解説している。

パターン3:総合型選抜 x 学校推薦型選抜(指定校推薦)

この組み合わせは制約が最も多い。指定校推薦は「専願」が原則であり、合格したら辞退できない。そのため、指定校推薦の合格発表後に総合型選抜の面接がある場合、総合型選抜を辞退する必要がある。

総合型選抜 x 指定校推薦を併願するときの注意点

- 指定校推薦は専願が大前提。合格したら入学確約
- 指定校推薦の校内選考(9月頃)の時点で、総合型選抜の出願が間に合わなくなる可能性がある
- 両方に出願する場合、指定校推薦が不合格になった場合にのみ総合型選抜を受ける「保険」としての位置づけになる
- 高校の進路指導の先生に必ず相談すること。無断で両方に出願すると、高校と大学の信頼関係に影響する

向いている受験生: 指定校推薦の枠がある高校に通っている人で、第一志望が指定校推薦では出せない大学の場合。指定校推薦を「滑り止め」、総合型選抜を「挑戦」と位置づけるパターン。

ただし、指定校推薦は高校の信用にかかわる制度だ。校内選考に応募する段階で「指定校で受かったら確実にその大学に行く」という覚悟が必要になる。総合型選抜の第一志望を諦められないなら、指定校推薦には応募しないほうが誠実だ。

併願スケジュールの組み方 -- 出願日から逆算する

併願戦略を決めたら、次はスケジュールだ。総合型選抜の出願は9〜10月に集中するため、複数大学に出願する場合は書類の完成を前倒しにする必要がある。

併願時のスケジュール(総合型選抜2校 + 一般入試の場合)

5月 -- 志望校を3〜4校リストアップ。各大学の募集要項をダウンロードし、出願時期・提出書類・併願の可否を一覧表にまとめる

6月 -- 第一志望の志望理由書に着手。併願校の志望理由書は構成だけ決めておく。活動実績の整理

7月 -- 第一志望の志望理由書を添削 → 修正のサイクル。添削を受けながら併願校の志望理由書の第一稿にも着手

8月前半 -- 第一志望の志望理由書を完成させる。併願校の志望理由書の添削・修正

8月後半 -- すべての出願書類を完成。活動報告書の仕上げ

9月 -- 出願。面接対策を開始。一般入試の勉強を再開

10月〜11月 -- 面接本番。一般入試の過去問演習を並行

12月以降 -- 総合型選抜の結果が出揃う。不合格の場合は一般入試に全力集中

ここで絶対に守るべきルールは、第一志望の志望理由書を最初に完成させること。併願校を先にやると、第一志望の質が下がる。第一志望で自分の「志」を徹底的に磨き、その内容を併願校に応用するのが正しい順序だ。

もう一つ注意すべきは、面接日程の重複だ。総合型選抜の面接日は大学が指定するため、自分では選べないことが多い。出願前に面接予定日を確認し、日程が被る場合はどちらかを諦める判断を早めにする必要がある。

併願時の書類管理術 -- 志望理由書をどう差別化するか

複数の大学に志望理由書を提出する場合、最も避けるべきは「使い回し」だ。大学名だけ差し替えた志望理由書は、読めばすぐに分かる。アドミッションポリシーとの整合性が取れず、評価は低くなる。

では、どうやって大学ごとに志望理由書を差別化するのか。ポイントは「志の核は同じでいい。接続先を変える」ということだ。

1志の核(共通) -- 自分が解決したい課題、取り組みたいテーマ。これはどの大学に出しても同じ
2課題分析(共通〜一部変更) -- 課題の捉え方は共通だが、大学の学部特性に合わせて分析の角度を変える
3大学との接続(大学ごとに変更) -- なぜ「この大学」でなければならないか。カリキュラム、ゼミ、教授の研究、施設など、具体的な接点を大学ごとに書く
4将来ビジョン(一部変更) -- 卒業後の展望は共通だが、「この大学で学んだからこそ実現できる」と接続する部分を大学に合わせる

具体例で見てみよう。

同じ志を3大学に書き分ける例

志の核: 「地方の空き家問題を、地域コミュニティの力で解決したい」

A大学(社会学部)への志望理由書:
空き家問題を「社会関係資本(ソーシャルキャピタル)」の観点から研究したい。A大学社会学部のX教授のコミュニティ研究ゼミで、地域住民のネットワーク構造と空き家活用の相関を分析する手法を学びたい。

B大学(政策学部)への志望理由書:
空き家問題に対する自治体の政策を比較分析したい。B大学政策学部のフィールドワーク科目「地方自治体政策実習」で、実際の自治体に入って政策提言を行う経験を積みたい。

C大学(建築学部)への志望理由書:
空き家のリノベーションを通じたまちづくりを学びたい。C大学建築学部の「地域再生デザイン演習」で、実際に空き家を改修するプロジェクトに参加し、設計と地域ニーズの接合点を体験的に学びたい。

3つとも「空き家問題を解決したい」という志は同じ。違うのは、その課題にどの学問分野からアプローチするかと、なぜその大学でなければならないかの部分だ。

志望理由書の構成や書き方の基本は、志望理由書800字の書き方と例文で詳しく解説している。

併願で失敗しないための5つのチェックリスト

併願戦略を実行に移す前に、以下の5点を確認してほしい。

1
募集要項の原文で専願・併願の条件を確認したか -- Webサイトの要約ではなく、PDFの募集要項本文を読む。不明点は入試課に電話する
2
出願時期と面接日程を一覧表にまとめたか -- Googleスプレッドシートなどで、日付・書類の種類・提出方法を一元管理する
3
第一志望の志望理由書を最初に完成させているか -- 併願校の書類に時間を取られて第一志望の質が落ちるのは本末転倒
4
志望理由書を「使い回し」していないか -- 大学名だけ変えた書類は面接で見抜かれる。「なぜこの大学か」の部分を必ず書き分ける
5
高校の先生に併願計画を共有したか -- 指定校推薦との兼ね合い、調査書の発行数、推薦書の依頼など、先生の協力が必要な場面は多い

よくある質問

総合型選抜で併願していることは大学にバレますか?
原則としてバレない。大学間で受験生の出願情報を共有する仕組みはないため、他大学にも出願していること自体が不利に働くことはない。ただし、面接で「他に受けている大学はありますか?」と聞かれることはある。その場合は正直に答えて問題ない。「併願しているが、御校が第一志望です」と伝えれば、マイナス評価にはならない。嘘をつくほうがリスクが高い。
総合型選抜に合格した後、入学を辞退できますか?
「併願可」の大学であれば辞退できる。ただし、入学金の返金は認められないのが一般的だ(納入期限までに辞退すれば不要な場合もある)。「専願」「入学確約」が条件の大学で辞退すると、出身高校の信頼にかかわる可能性がある。辞退する可能性があるなら、最初から専願の大学には出願しないのが賢明だ。
総合型選抜と一般入試、どちらの準備を優先すべきですか?
9月までは総合型選抜を優先する。志望理由書・活動報告書は締め切りが明確で、後回しにすると質が下がるからだ。10月以降、面接が終わった段階で一般入試に切り替える。ただし、一般入試の勉強をゼロにしていい時期はない。英語や数学の基礎演習は、1日30分でも継続しておくこと。スケジュールの立て方について詳しくは[総合型選抜はいつから準備すべきか](/blog/schedule-itsukara)を参照してほしい。
併願する場合、何校まで出願するのが現実的ですか?
総合型選抜は2〜3校が現実的な上限だ。志望理由書を大学ごとに書き分け、それぞれの面接対策をするには相応の時間がかかる。4校以上に出願すると、書類の質が落ちるか、面接準備が不十分になるかのどちらかに陥りやすい。一般入試も含めたトータルの受験計画としては、総合型選抜2〜3校 + 一般入試2〜3校が目安になる。

総合型選抜は「一発勝負」ではない。併願ルールを正しく理解し、戦略的にスケジュールを組めば、合格チャンスを何倍にも広げられる。大切なのは、闇雲に出願数を増やすことではなく、自分の志と合う大学を見極め、それぞれに本気の書類を出すことだ。

まずは志望校の募集要項を手に入れて、専願か併願かを確認するところから始めてほしい。そして志望理由書を書き始めるなら、[ProofPathのAI添削](/lp)で構成チェックから始めることをおすすめする。「塾に通う費用は厳しいが、書類の質は妥協したくない」という受験生にとって、月額1,980円で何度でも添削を受けられる環境は、併願戦略の強力な武器になる。塾の費用や代替手段については総合型選抜の塾が高い理由と代替手段もあわせて読んでほしい。

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ProofPath編集部

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